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磁場の可視化

 

みなさんは「磁場」ってどのように磁力が働いているか知っていますか?
おそらく学校で習った磁場のイメージ図を大多数の方が心に描いたのではないでしょうか。
しかし、実際確かめたことがあるのは何人いるでしょう?
そして、その磁場の影響は一体どこまで続くのか・・・知りたいとは思いませんか?
これから一緒に磁場をの世界を覗いてみましょう。

 


★ まずは準備をしましょう

<必要なもの>

 1.コイル
 2.観測ボックス
 3.磁力線を目視できるようにするもの(鉄粉等)

コイルの材料・大きさ・巻き数などによりコイルが作り出す磁場の大きさはそれぞれ異なります。今回の実験では、下の写真1のコイルは観測しやすい磁場を持っていることが確認されたため、このコイルを使用することにしました。

また、磁場を観測しやすいよう、写真2のような観測ボックスを作成しました。このボックスの外壁に写真1のコイルを立てて設置し、このコイルが作成する磁場をボックス内にスチールウール片を振り掛けて観察することにしました。

 

 

写真1:作成したコイル
(内径:150mm、0.5mmエナメル線、320巻き)

 

 

写真2:観測ボックスとコイル

 

コイルを縦に置いたら磁場はどのように発生するのでしょうか?

実際にコイルに電流を流して、発生した磁場の様子を観察してみましょう!

 

 

 

★ 磁界の様子を観察しましょう T

 

下の写真は写真2の観測ボックスとコイルを使って、コイルに電流を流したときにできる磁場の様子を真上から観察したものです。電流を流した後、上からスチールウールを均一になるように撒いています。

 

スチールウールの筋が中央から外へ向かって放射状に広がっているのが分りますね。

コイル中央の方がスチールウールが濃く集まっており、磁場が強いようです。

写真3 コイルの作る磁場
 
(※ 黒い線は目安とするためのもので、磁場には影響ありません)
 

ここでのポイントは、ずばり「スチールウールを使う」ことにあります。
みなさんは「砂鉄を使うんじゃないの?」とお思いでしょうが、実は違います。砂鉄を使うと磁力線ははっきりと見えませんが、スチールウールを使うとはっきり見えるのです。さらに今回は、磁力線がよりはっきりと見えるように、長すぎるスチールウール片は取り除き、茶漉しに入れて均一に振り掛けています。

 

 

★ 磁界の様子を観察しましょう U

ところで、このコイルと観測ボックスの間にアルミ箔や鉄板などを置くと、磁場の強さ・様子は変化するのでしょうか?強くなるのでしょうか?それとも邪魔されて弱くなってしまうのでしょうか。

さっそく、アルミ箔10枚、非磁性体板、鉄板をそれぞれコイルと観測ボックスの間に挟み、コイルに電流を流してみましょう。それぞれによって、発生する磁場はどのように変化するのでしょうか?

 

1.アルミ箔10枚をコイルと観測ボックスの間に挟む
2.非磁性体板(厚さ5mm)を挟む
3.鉄板(厚さ3mm)を挟む
写真4

写真5

写真6

 

上の写真4〜6を比較すると、

写真4:
(アルミ箔10枚を間に挟む)

上の3枚の写真の中で一番磁場の様子がはっきりと分ります。写真3の何も間に挟んでいない状態よりスチールウールはわずかに均一のようですが、はっきりと磁場の向きがわかり、中央部分のスチールウールの濃さが観察できます。

写真5:
(非磁性体板(厚さ5mm)を挟む)

写真4と同じくスチールウールの並んだ跡が筋になっている様子が観察できます。しかし、それよりも中央部のスチールウールの集結が見られず、さらに均一になっているようです。

写真6:
(鉄板(厚さ3mm)を挟む)

コイルがあると思われる部分の全てから均一に磁場が発生しているようで、どの場所でも均一にスチールウールが磁場の向きを向いて整列している様子が分ります。
また、コイルから離れても均一にスチールウールが撒かれていることから、鉄板をコイルとの間に挟むことにより、遠くまでより均一な磁場を作成できたと言えるのではないでしょうか。

 

 

★ 番外編

 1.イメージしていた磁力線はこれだ!
 

左の写真をご覧下さい。
磁場、磁界と言われるとパッと思いつくのはこのような棒磁石が作りだす磁場の様子ですよね。
これは棒磁石の上にスチールウール片をふるって棒磁石の作り出す磁界の様子を可視化したものです。
まさに学校の理科の授業で習った磁力線です。

思わず向きを示す矢印を書き込みたくなりませんか?

写真7 棒磁石による磁場
   

 

 

 2.磁場の中に別の磁場があったらどうなる?

一つのコイル、磁石が作り出す磁場。それは周囲から全く影響されるものがないとは必ずしも言い切れません。
では、もしある一つの磁場の中に別の磁場が存在するとき、それぞれはどのように影響し合っているのでしょうか?

     
 

写真3で示した大きなコイルで作り出される磁場の真ん中に棒磁石を置きました。すると、左の写真8のような磁場を観察することができました。

棒磁石のある場所を拡大したものが下の写真9です。

写真8 コイルと棒磁石による磁場
   

 

↓拡大
   
 

はっきりと反発しあっているところと引き合っているところが分りますね。

考えてみれば当然の結果のようですが、こんなにきれいに磁場の様子を観察することができ、ちょっと楽しい気分です。

写真9 コイルと棒磁石による磁場(拡大)
   

 

 

 

センサ研究所第1実験室 「磁場の可視化」はどうでしたか?
今まで当然と思っていて確認していなかったことも、実際に自分の目で確かめてみると新たな発見があったりするものです。

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