
ご存知のようにLOHASというのは「Lifestyles of Health and Sustainability」の頭文字をとった略語で、健康と環境、持続可能な社会生活を心がける生活スタイルのことを指します。地球環境の悪化が叫ばれる中、「ちょっとのんびりいこうじゃないの」と、自分にも地球にも優しい生き方を目指すことと考えればいいんじゃないでしょうか。
ガス事業を含め企業というのはすべからく効率を求めて活動をしているわけですから、本来こういう概念とは相容れないものなのかもしれません。でも、そのせいで地球が力尽きてしまっては本末転倒です。地球環境に優しいことも、最近のビジネスでは必須の要件になってきています。企業活動もLOHASを考慮すべき時にきているのかもしれませんね。
そこでTGEの、LOHASに通ずる技術を特集してみました。
LOHASな技術1:デジカメでまったり現場データ収集
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図1:カメラ方画像記録装置を使った朝顔の生長記録。定期的にカメラが朝顔の写真を撮ります。 |
機器のガス使用量や電気使用量のモニタをするには、メータに取り付けたセンサからの信号を電話回線を通じて送れば効率良く正確にデータ収集ができるでしょう。でも、一時的にしかとらないデータ収集のためにいろんな機材を使うのはお金もかかりますし、こういうのってLOHASっぽくありませんね。だいたいメータの指示なんて、高速で計測する必要なんてないのですから、時々デジカメでメータの指示を撮影しておけば十分な場合が殆どです。タイマーとメモリを搭載した30万画素のデジカメを防水パッケージに入れただけのカメラ型カラー画像記録装置。特許も何もありませんが、こういう技術っていいなあと思いませんか?すでに400台以上を販売したのだそうで、ちょっとしたヒット商品です。撮ったたくさんの写真からどうやってデータを取り出すのかって?もちろん、一枚ずつ写真を見ながら手で数字を読んでください。自動的に画像処理でなんて考えてはいけません。なんたってLOHAS計測ですからね。
LOHASな技術2:手軽にデータ収集NETdeCHECK温度測定サービス
われながら良く続いているなあと思うのが、この温度測定サービスです。技術開発も特許も何もありませんが、使ったお客様からはとても喜んでいただいています。要するに買ってきたデータロガーという温度センサをお客様に代わって設定し、データ取得が終わればお客様に代わってレポートを作成する。それだけです。夏場や冬場の極端な温度の時の現場の状況チェックに使われる方が多いようですね。そうちょくちょく使うことのないデータロガーをたくさん買いこんで、一度使ったらもうお蔵入り、そんなことって良くありますよね。まずはローコストのこのサービスで状況のあたりをつけてから、精密な計測をする。これも立派なLOHASコンセプトでしょう。
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図2:
ネットでチェック温度計測サービスの流れ。お客様はセンサを現場に置くだけ。
面倒な設定やレポート作成はお任せください。 |
LOHASな技術3:ゆっくりゆっくり蓄積型配管劣化センサ
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図3:蓄積型配管劣化センサのデモ機。ちょっと難しそうですね。 |
人間でも病気が重くなってから治療するのではなく、日ごろから簡単なチェックで体調をモニタして大事になる前に対処することが大切ですよね。こういう考え方も立派なLOHASです。われわれは人間の体は扱いませんが、設備や機械のメンテナンスでもこうした考え方に基づいた方法を適用することができます。それが蓄積型配管劣化センサです。このセンサは、ガス関連の設備はもとより、原子力発電所の配管の腐食、エンジンのオイルの劣化モニタなど様々な分野での応用が期待されます。
といってもLOHASな技術ですから、あまり難しいテクノロジーを使うわけではありません。要するに配管の中を流れる水の中に含まれる腐食由来の不純物を磁石を使って集めるという極めて単純な技術です。とてもわずかな量の不純物であっても、時間をかけてゆっくり集めてやれば1月あるいは1年の間には計測できるレベルまで濃縮することができるかもしれません。そしてそこを測ります。ゆっくりやるのがミソです。言われてみれば当たり前のこの原理、実は特許も既に取得しているのですが、実用にいたっていません。LOHASに理解のあるパートナーの力が是非必要です。
前述通り、環境に優しいことが最近のビジネスでは必須の要件になってきています。では「環境に優しい」って具体的にはどんなことなのか・・・それを考えるヒントがLOHASのコンセプトにはあるのかもしれませんね。
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