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発 明 の 分 析
〜 特許へのプロセス 〜

 

 第3 発明の概念を展開・応用しよう

 

第2回では、機能や作用を組み合わせて同等、あるいは新しい機能・作用をもたらす構成を考えることで、発明の再定義を行いました。
今回は発明の概念を上位概念、下位概念へステップ2でまとめた発明のコンセプトをもとに展開を行っていきます。また、本発明を利用してできる応用例まで考えてみましょう。

第2回はこちら   

 開発技術の概要

省エネルギーの手段の一つとして、しばしば利用される蓄熱システムに用いることを目的とした蓄熱パネルに関する発明です。

特に食品などを保温するために蓄熱材として食用の油を用い、これをパネル状にして利用することを考えました。

発明のイメージ図

 


 

 分析

 

  ステップ 3 : 上位概念への展開

 

ステップ2でまとめた発明のコンセプトをもとに、最小の構成要素による発明の構成を考えてみます。

順位
1(最上位)
3(最下位)
構成図
要素
蓄熱体+温水循環+切り離し
同左+蓄熱材分割
同左+切り離し
効果

 

  • 加熱・冷却装置が別置きで身軽。
  • チューブでまわすので循環が容易。
  • 蓄熱材の出し入れがない。
  • 熱交換が容易
  • 表面積増大
  • 形状自由度
  • 体積変化による破壊防
  • 部分的な交換が可能
  • スケーラブル(いろんな大きさに対応可能)

これらの構成に対して、当然他の出願特許との抵触関係などをチェックする必要がありますが、ここではそのプロセスは省略します。

 

 

  ステップ 3 : 下位概念への展開

 

一方で、細かいいろいろなアイデアを付加することによって、さらに発明を補強しておくことも必要です。動的分析ででたアイデアなどをまとめていきます。以下に、いくつかの例をあげてみましょう。

構造図
目的
加熱・冷却の終了、あるいは不良、温度低下を知る。
  • 蓄熱システムを既存の容器にアドオン
  • 断熱材の別置き不要
熱伝導性を向上させ保温性能をアップ 接合を容易にしてデッドスペースを減らす。
要素
温度シール、透明の袋
  • 片面に断熱材
  • マジックテープで貼りつけ
  • 壁用、角用ごと別形状
金属を一緒に入れる
  • パッチンブロック化
  • 凹凸による隙間生成
効果
蓄熱材の相変化を温度あるいは目視で確認できる。 形状サイズのバイリエーションによる設置フレキシビリティ
  • 熱交換時間の短縮
  • 効率的熱放出
  • 堅牢で安定化
  • 接続の手間が省ける
  • ダクト効果による伝熱の促進
  • 設置性向上

 

もちろん、このようにしてまとめたアイデアの全てが特許になると保証されているわけではありません。他の出願等を十分に調査した上で請求項にいれる内容を精査します。

 

 

 応用

 

特許出願とは直接関係ありませんが、この発明を利用していろいろな応用が考えられます。
例えば、ピザの宅配用のオートバイの荷台に接続式に蓄熱パネルシステムを搭載することによって、いつでも暖かいピザを顧客に届けることができるようになるでしょう。
蓄熱材には、オートバイが駐車中に温水チューブなどによって熱を供給すれば(もちろん熱源は都市ガスです!)良いのです。
便利なシステムだとは思いませんか?

 

 

 

以上このコンテンツで説明した内容は、特許を出願するときに行った分析の一部であり、
実際の特許の全てを包含するものではありません。
具体的な特許の内容は特許をご参照ください。
(特許番号:特許第3251911号)

 

 

本発明は、東京ガス株式会社および株式会社東洋製作所、日清製油株式会社の3社の共同出願です。
本コンテンツの掲載を許可してくださった2社に感謝いたします。

本コンテンツの特許の分析に関しては、秀和特許事務所 遠山弁理士のHPを参考にしています。

 

 

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