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セキュリティーセーバープロの開発

 

東京ガスでの認証を受けて都市ガス業界での活用が急速に広がっている温度補正機能付気密・漏洩検査器セーバープロIですが、早くも次世代をにらんだ開発がスタートしました。その第一弾はセキュリティーセーバープロ。新開発の機器ではデータの信憑性を高めるための工夫がなされています。

セキュリティ機能の必要性

都市ガス業界に急速に展開が進むセーバープロ。今後は検査結果のエビデンス機能の搭載が望まれている。

ガスの保安に関する分野の業務をオープン化し、競争原理の導入によりコスト削減を図ることが以前から考えられていますが、保安の確保は経済性の如何に係わらず最重要視されるべき業務であるため、保安業務のアウトソーシングは現実には必ずしも進展していません。これは、都市ガス供給において最終的な安全の確保を担保すべきガス事業者にとって、保安業務の確実な実行を監視することが極めて困難であることが、理由の一つになっていると考えられます。

例えば、配管工事などにおける配管の気密検査において、その検査結果(チャートなど)を多くの場合記録として残すことになっているものの、本当に当該業務が現場において実施されたかどうかの厳密な証拠とはならないことに注意しなければなりません。このような現状において、保安のレベルを下げることなく真に現場での検査業務を行ったかどうかを検証できる機器は、今後の都市ガスの競争力を維持するためにも極めて重要なツールとなりうると考えられます。

セキュリティーセーバープロの概要

ガスの圧力や流量などの物理量は極論すれば単なる数字に過ぎず、その値が実際に現場での検査結果であることの証明とはなりません。従って、現場での検査を客観的に証明するためには、これらの検査結果に何らかの現場作業と直接リンクする情報を付加することが必要になります。

GPSでは??

場所に関する情報としては、最近広く使われるようになったGPS(Global Positioning System)の利用が考えられますが、多くの都市ガス関連の工事が室内で行われることや、集合住宅などの近接した住居での正確な場所認識を考えると困難が伴います。そこで今回開発したセキュリティーセーバープロでは下に示すような情報を現場における作業のエビデンスとして利用しています。

配管容量 セーバープロIが持っている配管の容量推定機能を利用して、計測した配管容量を現場の“指紋”として使う。
バーコード ガスメータ等のバーコードガスメータ等に貼付されている管理用のコードを読み取り記録する。
電波時計 電波時計を内蔵し、検査時刻を記録する。

(1) 配管容量
セーバープロIは、配管内部を自動的に加圧するためにステッピングモータを使ったポンプを内蔵しています。ステッピングモーターポンプの採用により、ポンプからの空気吐出量が正確に制御されることから、あらかじめ設定した圧力に到達するまでの加圧時間を計測することにより、検査配管の配管内体積を推定することが可能になります。オリジナルのセーバープロIでは、この配管容量と気密検査による圧力低下の数値を元に漏洩流量を数値的に推定していますが、この数値を検査現場の“指紋”として活用します。なお、配管容量推定の最大値は27リットルとなっています。

バーコードの読み取り機能

(2) バーコードの利用
ガスメータにはガス事業者によって管理用の情報がバーコードなどによって管理されている場合があります。これらの情報を現場で入手し計測した検査結果とリンクさせることにより現場検査のエビデンスとすることができます。現在、読み取ることの出来るバーコードはJUN(EAN,UPC)、ITF、CODE39、NW−7(コーダバー)、CODE128です。

 

 

(3) 電波時計
セーバープロIでは、時計ICを内蔵しており、計測した日時を計測データに付加しています。しかし内蔵する時計の設定は誰でも出来るため、計測日時の改ざんの可能性も否定できません。このため電波時計を使用することで、セーバープロI内部の日時設定を自動更新(自動収得)するようにしました。これにより、セーバープロの日時設定は特殊作業以外では、任意に行うことが出来なくなります。

その他の機能として管理ソフトではデータのチェック機能を追加する事で偽造・改ざん前のデータに復元することも可能です。またセーバープロIにて検査結果を印刷する場合は、暗号化したデータも合わせて印字することとし、印刷された数値の改ざんを防止する機能を有しています。

データ転送における暗号化

今後の展開

開発したセキュリティーセーバープロ

セーバープロIは、温度補正機能と機能を有した気密・漏洩検査器ですが、見方を変えるとパソコンへの通信機能を有し、キーボードや液晶表示を持つインテリジェントな量産可能計測プラットフォームであると考えることもできます。今回提案したセキュリティーセーバープロは、従来の機能に加えてバーコードリーダーや電波時計まで組み込み、現場作業のエビデンス機能を実現しました。実際にこの機器をガス事業者において活用するためには、各社における保安データの管理システムとの整合性などを吟味する必要がありますが、殆どのハード・ソフトウエア開発が既に完了していることから、実現に向けての追加の開発リスクは最小限にとどめられると予想されます。今後は、実際にシステムを利用されるガス事業者とのアライアンスによって製品化を加速したいと考えています。ご興味をお持ちのガス事業者様のご連絡をお待ちします。

セキュリティーセーバープロは、TGEと潟Gイムテック、東洋計器鰍フ共同開発品です。

 

 

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