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漏洩危機管理とレーザーメタン検知器の活用

 

 背 景

24時間休みなく活動する都市において、その活力を支える都市ガスはライフラインとして重要な役割を果たしており、高い安定性と安全性が求められていることは言うまでもないことです。

  ――  現場に向かう緊急車両。
  ――  24時間体制で都市の安全を守っています。

パイプラインの維持管理には通常のメンテナンス漏洩などの緊急保安業務があります。特に漏洩等の緊急事態に対して迅速かつ適切に対応し事故を未然に防ぐことは、都市ガス事業者の重要な任務と言えます。そのために都市ガス事業者は最先端のIT技術やセンシング技術を導入し、都市と暮らしの「安心・安全」を支え、お客様の信頼に応え続けています。

20年にわたる研究開発の末に実用化されたレーザーメタン検知器は、実際に漏洩の発生している場所に行くことなく遠隔でガスの存在を検知できるという素晴らしい機能を持った装置で、都市ガスの保安向上のために大きな貢献をしています。

 

 IT化の進む緊急保安業務

一秒でも早く現場に急行して未然に災害を防ぐ事が強く求められる緊急保安業務では、情報の正しい伝達が極めて重要です。そのためにサービスエリア内で一元化された緊急受付システムが構築され、現場への情報伝達のための高度なITネットワークが活用されています。そして配管の位置情報を含む電子化地図システム(マッピング)やGPSによる緊急車両の位置情報などが有機的に統合化され、日々の業務の迅速化に貢献しています。

 

――――――  膨大な配管情報がコンピュータ化され迅速な対応が可能になりました。

 

 

 ガス事業者における緊急保安の考え方


工具が整然と掛けられた緊急車内部

ガス漏洩があった場合、まずガス配管のどこに漏洩が発生しているかを特定し、次にその場所からの漏洩を止める事が最も重要なことではないかと思われがちです。しかし、実際の緊急保安では、人的な損失を最低限に留めるという観点から、「二次災害の防止」に最も重点をおいて初動対応が行われます。 具体的には

 供給停止(漏洩ガスの元を早期に止める)
 着火防止(引火をさせない)
 非難勧告・誘導(人身事故の防止)

という3つのステップが迅速かつ的確になされるよう、フィールドエンジニアは日ごろから訓練を積んでいるのです。その意味において漏洩現場に滞留しているガスの有無に関する情報は、何にも増して重要といえます。特に比重が空気より軽い都市ガスの場合、天井やパイプシャフトなどの高所・閉所にはガスが滞留した場合、従来の検知器では十分に検知できない場合がありました。このような用途においてガスの直接サンプリングが不要なレーザーメタン検知器は、はしごなどを使うことなく、高所や閉所の滞留ガスを迅速かつ正確に検知することを可能にしました。滞留ガスの存在を確認する用途では、必ずしも数値的な情報は必要ありません。従って警告音のみを出力するSA3C05Aタイプで十分活用できると思われます。

 
  IT技術とセンシング技術、二つの分野の最先端技術が都市の人々の安全な生活を守ります。

しかし、漏洩量やその範囲に関する詳細な状況把握を必要とする場合には、SA3C06Aタイプのような数値的なデータが得られる方が望ましい場合もあります。また、実際に現場でガスを検知したことに関する証拠を残すという意味において、メモリ機能を持ち数値データを記録することのメリットは大きいといえるでしょう。緊急出動は、文字通り緊急の業務であり、一分一秒を争います。従って、拠点事務所に一台といった設置台数では、いざと言うときの対応に間に合わず、結局機器の持つポテンシャルを十分生かしきれないことも考えられます。緊急車両全てにレーザーメタン検知器を配備し、日ごろからその特長を十分に理解しておく事が極めて重要なのです。

 

 

 レーザーメタン探知器の使用実例


手が届かないところのガス検知

レーザーメタン検知器の最大の特長は、実際に漏れの発生している場所に行く事が出来ない場合にでもメタンガスの検知が出来る点にあります。実際、レーザーメタン検知器が現場で使用された事例のほとんどが、天井や壁面などの高所、床下、建物同士の隙間等における漏洩検知である事がわかっています。

下のグラフは、レーザーメタン検知器が使われたときのターゲット距離の分布を示したものですが、3〜5メートル程度の距離における使用が大部分を占めていることからも上記のような機器の使用実態が裏づけられるでしょう。

レーザーメタンが使用されるときの動作距離

 

従来型検知器で漏洩を発見できないときの検査手段として

ガス事業者は、ガス臭等による通報によって現場に急行し、迅速に漏洩箇所の特定をしなくてはなりません。この際、経験的に漏洩が発生しやすいと思われるネジ部分などに対して従来型の検知器での検査が行われます。


サンプリング式検知器と補完的に使われることの多いレーザーメタン検知器は、緊急業務に欠くことのできない計測ツールです。

この作業によって漏洩場所が特定され修理が完了すればよいのですが、修理完了後も引き続き漏洩が止まらない場合、検査しなければならない配管長が長くなりサンプリング式の検知器では迅速な対応ができません。このような場合にも、レーザーメタン検知器は威力を発揮します。

 

滞留ガスの検知

漏洩事故の場合、ガス漏れの原因を突き止め修理を実施することはもちろん大切ですが、漏洩したガスによる爆発などの二次的な災害の防止も重要な仕事です。メタンガスを主成分とする都市ガスは空気より軽いため、天井やパイプシャフトのような場所に滞留しやすく、そうしたガスを発見し爆発の危険を未然に低減することが求められています。このような目的においても、レーザーメタン検知器は大きな力になります。

 

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