高い信頼性を誇る大容量・高揚程LNGポンプ

■ 大容量・高揚程LNGポンプの概要
都市ガスを高圧(3〜5MPa)で送出するために、東京ガスではLNG(液化天然ガス)をポンプで昇圧しています。従来、この昇圧を行なう場合にはセカンダリーポンプを設けて二段階で昇圧を行なっていました。東京ガスでは、LNG昇圧用の大容量でかつ吐出圧力が高いインタンクポンプを日立製作所と共同で開発しました。これにより、セカンダリーポンプを削減でき、建設コストの大幅な削減が可能になりました。
共同開発したポンプには、静圧すべり軸受を用いたものと、玉軸受によるものとの2種類があります。東京ガスでは、メンテナンスコストの大幅低減と、ポンプをタンクから出し入れする際に生じるガス雰囲気における作業頻度を低減することで安全性を高め、加えて信頼性の向上のためにLNGポンプの長時間運転に取り組んでいます。ポンプ運転時間延長のため、軸受の劣化が少ない、静圧すべり軸受型ポンプを採用しています。静圧すべり軸受ポンプの運転時間は、現在40,000時間を超えています。

■ 技術の特徴
LNGポンプのメンテナンス間隔は、ポンプの回転を支えている軸受部品の磨耗等の劣化状態に大きく依存します。東京ガスでは35年間を超えるLNGポンプの取扱い経験に基づき、軸受の劣化が運転時間や起動停止によりどの程度生じるかを把握し、メンテナンスに生かしています。
静圧軸受は、玉軸受けに代わり、軸のラジアル方向の振れを吐出するLNGの流体力で支えるもので、日立製作所と技術的課題
について共同開発を行ないました。静圧すべり軸受は劣化が緩やかに生じるため、振動等を常時監視する必要がなく、月に一度の計測で監視が可能です。
東京ガスのLNG基地で使用している静圧すべり軸受タイプのLNGポンプは、順調に連続運転時間を伸ばしています。現時点で、40,000時間以上の運転を達成しています。今後はさらに運転時間の延長を志向していく予定です。東京ガスでは、静圧すべり軸受タイプのLNGポンプを主に導入しており、2000年以降は設置したポンプの100%が静圧すべり軸受タイプになっています。
東京ガスの静圧すべり軸受タイプの年度毎の設置割合推移 |
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一方、LNGタンクから発生するBOGを再液化した凝縮液ポンプにも静圧軸受のポンプを適用していて、温度の高いLNGでも安定して運転しています。
以上、東京ガスのLNG受入基地において、静圧すべり軸受タイプのポンプは順調に稼動を継続しています。
東京ガスにおけるインタンクポンプ運転実績
ポンプ断面図・外観(インタンク)
LNG BOG再液化装置
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