Season's Greetings

 
  Vol.213
2018年12月27日
 
     
     

ちょっと前まで暑い暑いと言っていたのに、もう今年も残すところわずかになってしまった。個人的には、何をやっていたのかと思わなくもないが、まあそれなりに進展したこともあったので、とりあえず良いとしよう。

さて、12月になると多くの企業では、トップをはじめ営業の人たちが、あいさつ回りに奔走する。会議をしようにも人が社内にさっぱりいないので捕まえるのも大変である。

営業はなぜ12月になると挨拶回りに奔走するのだろうか。まじめにそれを考えたこともなかったのだが、特に何か込み入った話をするためにわざわざでかけるわけでもなさそうだ。カレンダーを渡して、来年もよろしくお願いしますとお伝えすれば、大体用は終わってしまう。殆ど意味がないと言えば意味のない儀式のようなものである。年末のご挨拶は、要するに

「お客様のことをとても大切に思っておりますよ。」

というメッセージなのだろうと思う。そのメッセージをしっかり伝えるために、会社のトップも含めてスケジュールを調整し、飛行機に乗ってはるばる先方の会社に出向く。お話しする内容は阪神タイガースの来年の優勝の話で構わない。ここでけち臭くまじめなビジネスの話などしてはいけないのかもしれない。その時間が無駄であれば無駄であるほど年末の挨拶は成功なのだろう。その方が、少なくとも言外のメッセージはより光を放つに違いない。

近頃の若い人の多くは年賀状も面倒くさいから、LINEで「あけおめ」と送っておしまいにすると聞いた。年賀状の販売枚数もどんどん下がっているらしい。でもね、と思う。会社の挨拶回りと同じように、年賀状を送ることの意味とは、そのはがきに書いてあることを相手に伝えることではないのだ。年に一度だけど、はがきに手書きで「おげんきですか」と書いて、そこには書いていない、あるメッセージを伝えているのである。

「あなたのことを大切に思っていますよ」

世の中は地球温暖化が叫ばれて、たくさんのゴミが出ることが社会問題になっている。できるだけ無駄は省いてスマートに生活しましょうという話に反論するつもりは全くない。でも、人の心や感情、もっと言えば人々が共有する文化というのは、「無駄なこと」と密接につながっているような気がしてならない。少なくとも効率だけでは、心からのメッセージは伝わらないと思う。

そろそろ年賀状を出す季節になってきた。やっぱり今年も年賀状を書いてみませんか。できれば一言手書きを添えて。来年が少し明るくなるかもしれませんよ。

今年もお世話になりました。みなさん良い年をお迎えください。

 






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