異動の季節

 
  Vol.206
2018年3月29日
 
     
     

会社によって事情は異なるかもしれないが、4月は異動の季節である。会社だけでなく、学校も日本では4月が新学期ということになっているので、新入学という人も多いだろう。本人の希望通りの職場や学校に入れて気分一新頑張ろうと思っている人も多いだろうけど、今一つ自分の思いとは違ったところに配属になってしまったという人も少なからずいるに違いない。

自分の長いサラリーマン生活の中でも、何度か異動を経験した。といっても技術系の職種なので、一般的な人よりは異動は少なかったかもしれない。その中でも一番大きな転換点になったのは、研究所の研究職からこのエンジニアリング会社への異動だった。研究室で作業服を着ていろんな実験をやっていたのが、突然高層ビルのオフィスでスーツを着て仕事をするようになった。それから10数年たって振り返ってみると、当初なかなか仕事になじめず失敗もしたように思うけど、苦労しながらもいろいろな経験をさせてもらって、営業的な仕事も少しはできるようになったと思っている。

とまあ、ここまでは良くある話である。でもひねくれモノの筆者は、異動とか入学とかの本当の意味って、実はそういうことではないのではないかと思ったりもしている。つまり、新しい職場や新しい学校というのは、その人とは無関係で客観的に存在しているのではなく、その人の心の変化が異動という形で実現したとみる。例えば、研究職が営業職場に異動したのは、私の中に営業をするという心の準備ができたからではないかと思うのだ。目の前の異動を考えるとなかなかのみ込めない話かもしれないが、時間がたって以前の異動を振り返ってみると、

「あの異動が転機になってモノの見方が変わったなあ。」

などというのは良く聞く話だ。これを、新しい職場の仕事がその人を変えたと見ることもできるかもしれないが、職場とは関係なく、そのタイミングでその人が変化し始めたともいえるような気がするのだ。

もちろん、そのどちらが正しいかを証明するすべはないのだけど、新たな職場や学校に入って、その異動の是非を云々するのではなく、自分の中に生まれつつある変化を探してみるという視点は悪くない気がする。目の前にはヒントがたくさん転がっている。それを見つけられるかは、ひとえにあなたがどう考えるかにかかっている。異動されたたくさんの方々の新たな職場でのご活躍をお祈りしたいと思う。

 






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