2011年2月21日
Vol.119

 
     
偶然について

世の中は不景気がずっと続いているが、中には絶好調の会社もある。インターネットビジネスの会社もあれば衣料品の会社もある。そういう会社のトップというのは、やっぱり時代を読む目が鋭いのだろうと思う。何年も続いて高い利益を出し続けることは、そう簡単なことではない。日本中の会社の中で利益をたくさん出す会社など、ほんの数パーセント(たぶんもっと少ない)だろうから、それを何年も続けているとなると、毎年の確率を掛け算して行けば、その確率は天文学的に小さな数字になるに違いない。すぐに何万分の一、いや何億分の一になるだろう。ほぼ可能性はゼロということだ。だからすごい会社はすごいのである。

しかし、この確率には別の見方があるらしい。つまり、高い利益を出しているまさにその会社が、高い利益を継続して出す確率は確かに低いかもしれない。でも、日本全国にある会社のどれかが、高い収益を連続して上げる確率となると話は違ってくる。なにぶん日本中にはたくさんの会社があるから、たとえ高収益を連続して出す確率が低くても、全体では、100%に近い確率になるというのだ。つまり大当たり連発の高業績の会社も、見方によっては当然の結果ということになる。

このことが何を意味するかというと、いかに達成困難に見える偉業といえども、大きな集団の中で見るとそれはランダムなプロセスの一部であるということになるらしい。めったに起こらないサクセスストーリーも、ランダムなプロセスの結果として“ほんのタマ”に起こっているのである。我々は、日々成功を目指して頑張っている。でも、そうした活動も、実は単なるランダムなプロセスの一部でしかないということだ。

では、そういう成功が偶然の産物であるとしたら、毎日あくせく働くことは無意味なことかというと、あながちそうでもない。なぜなら、じっと耐えて毎日繰り返しがんばって働いていれば、今は成果が出なくてもそのうち陽の目をみることもあるということを意味するからだ。成功も失敗もランダムなプロセスなのだから。

「待てば海路の日和あり。」

仕事を進めていると、いろんな予期せぬことが起こる。それはまさにランダムと言ってもいいくらいだろう。そういう偶然に支配された世界の中で私たちが出来ることというのは、まったくもってちっぽけなことなのかもしれない。でも、その偶然の連鎖の中でもあきらめずに頑張り続けることが大切なのだろう。もしかしたら偶然の神様が明日微笑んでくれるかもしれないのだから。

 

 

 

 


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