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2008年12月9日

Vol.091

     
BCCを考える
 
       
 

BCCって何のことだかわかるだろうか。予防接種の名前ではない。そう、いつも使っているメールの中で使う機能のことだ。おさらいをしておくと、CCというのはカーボンコピーの略で、要するに同じ内容のメールを他の人にも送るときに使う。じゃあ、BCCは何かというとブラインドカーボンコピーの略で、大体CCと同じなんだけど、メールの本来の受信者にコピーが他の人に送られたことが通知されない機能のことだ。まあ、メールを毎日使っている人なら、そのくらいのことは常識といえるレベルかもしれない。

ところで皆さんはBCCというのを良く使うだろうか?CCというのは複数の人にメールを送るときには良く使うのだけど、BCCとなると案外使われていないのではないかと想像する。私も以前は殆どBCCなんて使うことはなかったのだが、最近状況によっては使うことがある。見方によっては内緒でメールの中身を人に見せる訳だから、ちょっと後ろめたいような気もして、余り使うべきではないと思っている人もいるかもしれない。そういう感覚もわからないではない。

では、なぜ最近になって私はBCCを多用するようになってきたか。それは、BCCの本質的な意味と関係がある。一体BCCの本質的な意味とは何か。それはコントラストを作り出すことにあると私は思う。つまり、情報を知っている人と知らない人というコントラストだ。ここで言う情報を知っている人というのは、BCCでメールを受け取る人であり、情報を知らない人というのはBCCでコピーが他の人に送られていることを知らない本来のメールの受信者である。

コントラストというのを立体構造といってもいいかもしれない。CCというのが、情報の発信者を何人かの受信者に向かって線でつなげただけの平面的な構造であるのに対して、BCCというのは、メールによる情報のやり取りを上から見る第三者を作り出す。

だからどうしたとまたまた言われそうだが、私はこういう構造を作り出すことって営業活動と全く同じだなあと気がついた。つまり営業というのは極論すると、こっそりとお客様に

「お客様だけの特別サービスです。」

という、他の人とは違うスペシャルオファーをすることによって取引を成功させる行為だと還元できると思う。つまり、他の人よりあなたは得ですよと感じさせることが営業行為の最も重要な行為であるとすれば、BCCというのはまさにそういう状況をサーバースペースの中に作り出す機能に他ならない。

ここで注意したいのは、こういうお得感というのは、相対的な感覚に過ぎないということである。BCCでメールを受け取った人は、メールの本来の受信者に比べて情報を多く持っているに過ぎない。メールの本来の受信者がいなければBCCの受信者の優位性は意味を失うのである。上を作れば必ず下が生まれる。そういうことを理解した上でBCCも使わないと、思わぬ失敗をすることになりかねない。

最近BCCを多く使うようになってきたのは、自分自身がだんだん営業っぽくなってきたということなのかもしれないなんて考えている。

 

 
       
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