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第6回 「定電圧源と定電流源」への質問&回答

 

いつも当サイト「Net de Check」をご覧になって下さり、誠にありがとうございます。
さて、次のような質問がセンサ道場第6回「定電圧源と定電流源」へ寄せられました。
せっかくの機会ですので、皆さんと一緒に考えてみることにしましょう。


 

 <質問>

第6回センサ道場「定電圧源と定電流源」を拝見しました。
とてもわかりやすかったです。

この中で、「R1が∞のときには電流I[A]は0になってしまう。」
とあったのですが、一体どういったことでしょう。

ぜひここの説明を教えてください。

 

 

まず、最初に質問の箇所について復習しておきましょう。

 

 <「定電流源とは?」より>

左図のように定電流源に非常に大きな抵抗をつなげました。

どんなに大きな負荷がかけられていても、定電流源がつなげられているため、この回路には電流I[A]が必ず流れます。

では、この電流源の内部抵抗の大きさについて考えてみましょう。
下の図のように定電圧源と抵抗R1で定電流源を模擬的に表すことにします。
すると、回路を流れる電流I[A]は、電源の内部抵抗R1と外につなげられた抵抗であるR2、電圧V[V]を使うと、

I=V/(R1+R2)

となるはずです。

ここで、矛盾に気がつきますね。

なぜなら、定電流源にもかかわらず電流の値は負荷抵抗R2により変化してしまうのです。

この矛盾を解決するためには…内部抵抗R1を無限大(∞)にするしかないのです。
抵抗R1が非常に大きいためR1とVのみによりIが決まってしまいます。R2が電流I に与える影響は非常に小さく、無視することができるのです。

ここで、R1が∞のときには電流I[A]は0になってしまう、と気づいたあなた、スルドイ!
実はここには多少のごまかしがあるのですが、とりあえずここではそのことは置いておきます。

よって、見かけ上内部抵抗が無限大の抵抗がつながっているこの回路には、常に一定の電流が流れるのです。

 

 

今回のご質問は、上の赤字部分の「R1が∞のときには電流I[A]は0になってしまう」というところについてですね。
みなさんも同じような疑問を持たれたでしょうか?
以下は、「定電圧源と定電流源」の説明中の「多少のごまかし」にだまされなかったスルドイみなさんのための回答です!

 

 <回答>

 

ご質問ありがとうございます。
「抵抗が無限大なのに電流がゼロでない」というのは、おかしな話ですよね。

実は、ここで言う抵抗の定義に秘密があるのです。

皆さんがご存知の通り、抵抗というのはオームの法則によりその素子にかかる電圧を電流で割って求めます。

R=V/I

これは問題ないですね。

 

しかし、ここでは右図のように、抵抗にかける電圧を「ちょっとだけ」変えたときの電流の変化によって抵抗の値を求めているのです。つまりオームの法則の微分形が使われていることになります。

R=dV/dI

ある電圧をかけた状態でちょっとだけ電圧を変えても(上図での点Q)、電流が全く変化しないという意味において、その素子はその電圧と電流が加わった点において抵抗が無限に大きいということになるのです。

 

普通の抵抗素子は電圧と電流の関係が直線的ですから、上の2つの定義による抵抗は一致するのですが、一般的には電圧と電流の関係が直線でかけない場合が存在しています。

そういうときには単純な電圧と電流の割り算というのではなく、素子にかかる電圧と電流の組み合わせ(これを動作点と呼びます)の近傍での特性の傾きとして抵抗値を考える必要があるのです。

上の図の場合では、傾きが0になっている部分が長いほど、電圧が変わっても電流は一定となりますので、定電流源として優れたものということができます。


 

 

 

疑問はすっきり解消されたでしょうか?
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皆さまからのご質問、ご感想をお待ちしております。

 

 

 

 

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